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【対談03】『今回の税制改正の背景』

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今回の税制改正の背景

<ゲスト>
榊原 正則 『保険税務のすべて』編集長

<スピーカー>
中原 祐治 株式会社Total Life Design(トータルライフデザイン)代表取締役

対談内容

(中原)皆さまこんにちは。トータルライフデザインの中原と申します。本日は新日本保険新聞社編集長の榊原さんにお越しいただきました。榊原さんには、弊社の顧問をしていただいてます。本日はバレンタインショックで生命保険の募集がどう変わっていったのかということをテーマにいろんな質問を先生に投げかけていきたいと思います。

榊原さんよろしくお願いします。

(榊原さん)よろしくお願いします。

(中原)今回の税制改正の背景について、ちょっとお伺いさせていただきたいなと思うんですけども、今回どうしてこのような税制改正が起こったという風に先生の方では考えられてますか。

(榊原さん)そうですね、伝えられてる理由としては、ちょっとやりすぎたよねっていうのがありますね。

(中原)やりすぎた。そうですね。

(榊原さん)法人契約の税制改正というのは過去にも行われています。それはやっぱりどうしても各社、決算対策の生命保険というのがありますよね。利益が出ている。この利益を生命保険に入ることで保険料が損金になることによって利益が圧縮できて、それを含みに変えて、っててそういう決算対策ができた。

(中原)まぁ繰り延べてくということですね。

(榊原さん)繰り延べていくということです。そうなると、やっぱり各社、返戻率競争をしますよね、選んでもらおうと、全額損金は一緒だったんなら、返戻率高い方がいいよねっていうことで返戻率競争に走ってしまう。それがやっぱりここ数年非常に顕著に出てきたということですね。

(中原)なるほど、一部商品、すごいの出てきましたもんね。

(榊原さん)それが各社が相次いで出てくる。どうしてもこれ、どんどん過熱してくるわけですね。

(中原)なるほど。

(榊原さん)法人契約の税制変更ってのは過去もそうだった。返戻率競争が行き過ぎると、まぁいろんな声が出てきて、なんかやらなきゃいけないかな。という風にしてだんだん規制が入ってくる。

(中原)過去っていうと定期保険の税制改正って何回くらい起こったんでしたっけ。

(榊原さん)定期保険の部分でいうともともとは昭和62年の長期平準定期保険っていうもの。長期の定期保険で、こう一定のルールに基づいたものについては保険料二分の一損金ですよっていうのが持ち込まれてきた。これが1回目っていえば1回目ですね。

(中原)もともとは全部損金で落ちてた時代があったってことですか。

(榊原さん)基本はそうですね。定期保険であれば法人契約、法人受け取りであれば返戻率が多い少ないに関係なく

(中原)全部損金

(榊原さん)全部損金でいいですよという流れできていた

(中原)時代があったんですね。

(榊原さん)あった。もともとあんまり高いのはどうかっていう疑問もあったんだけれども、そこらへんはルール化されてなかったんで返戻率が関係ないよね、定期保険であれば全額損金でいいよねっていう形に移った。で、ちょっとそれは行き過ぎてるんじゃないのっていうので長期平準定期保険っていうのが出ました。そのあと、長期平準定期保険っていうのは保険期間を引き延ばすことによって、当然、年齢が高くなれば危険率が上がりますから、本来保険料はこういう風に変わるわけですね。後ろが高く。それが平準化されてるんで、最初払いすぎてるわけです。

(中原)それが返戻率である、返戻金として止まっている。

(榊原さん)それが解約返戻金になって返る、っていうので伸ばした。横に引き延ばしたのが長期の定期保険。

(中原)なるほど

(榊原さん)いろんなこと頭いい人いますよね。

(中原)そうですね。

(榊原さん)じゃあこれを上げるためにどうするかっていったら、この危険率が高いところをもっと上げてやればいいんじゃないか。で、出てきたのが逓増定期保険ですね。ということは最初平準化すると最初にやっぱ払いすぎてる保険料が多くなるんで、それが返戻率になってあがっていきます。

(中原)それこそ100%を超えるような返戻率が出てきた時ですよね。

(榊原さん)場合によってはありますね。

(中原)そうですよね。

(榊原さん)予定率が高かったとしたらそういう形も生まれてきた。それはいかがなものかっていうので最初の逓増定期保険の改正があります。これが定期保険についての2回目。逓増定期保険はまたさらにいろんな種類が出てくるわけですね。一定でこう上がっていく逓増定期だったものが、最初ほとんど上がらないんですよ、保障額がね。これがポンと跳ね上がる。

(中原)ありましたねー、そんなものが。

(榊原さん)という風なものがある。となるとまた返戻率が上がる。これはやっぱりまたルール化しなきゃいけないということで、逓増定期保険について二回目の改正が行われます。

(中原)ここで逓増定期保険も二分の一損金になったということですかね。

(榊原さん)最初からもともと二分の一損金というのと、そこではでももっと区分が4つに分かれましたね。

(中原)そうですね。4つに分かれましたね。

(榊原さん)全額損金もあったわけですよ。全額損金、二分の一損金、三分の一損金、四分の一、っていうルールに応じてそういう風に決まってましたっていうのがあった。だからその流れを含めば今回、定期保険については今回が4回目の改正になったっていうことですけど、その間にはがん保険とかについての終身のタイプの部分についての改正が入ってますね。

(中原)全損で売れてたがん保険ですね。

(榊原さん)そうですね。それがやっぱり二分の一損金ですよっていうものが生まれましたけども、そういった改正がありました。で、今回の改正の背景といったのは先ほど言ったようにちょっとやりすぎましたという流れですね。数年前にやっぱり知り合いの保険の販売に携わっている人がこれだけやってしまうといずれ改正になるのかなと、そういう思いを皆さん持ってたということですね。

(中原)売ってた本人たちも思ってたってことですね。

(榊原さん)でもやっぱり当時まだ利益が出てる企業さんも多いし何となく不安なんだけど 全損祭り。

(中原)祭りって言われてましたからね。

(榊原さん)そう、そんな言い方してましたね。

(中原)そうですね。

(榊原さん)なんか不安だけどとりあえず全損祭りに参加してますなんて言葉もありました。だからやっぱりそれって行き過ぎてるよねってことが今回の改正のきっかけになったということはその通りなのかもしれないですね。

(中原)そうなんですね。やっぱりその国というか国税庁にとっては、まぁ金融庁もしかりだと思うんですけど保険というのは本来の保険の意味を大事にしてほしい、それで利益の繰り延べ が使ってほしくないんだというような思いみたいなものもあるということなんですかね。

(榊原さん)もちろんありますね。それはもともとそういう風にこの保険は節税とかそういうものに使ってはいけないよというのは言われているんだけど、これは販売する側のスタンスだけではなくて、1回参加すれば入った結果そういう効果があるよねっていうのを税制をちゃんと当時でいえば決まったものを適用した結果、そういう効果が生まれてくるということがあればですね、そういった観点で使われることがあっても仕方がないですね。僕はそれは実は否定はしてないんですね。後程お話しますけども、そういうこともあってもよかったんじゃないのという思いもありますけど、これは本当にそれを完全にですね、シャットアウトするような流れの改正になったということですね。

(中原)なるほどなるほど。先生のそのご見解で結構なんですが、今回の税制改正がおこってから、これもうなんか抜け道もうなくなったんじゃないかなっていう、僕としてはそういう感覚なんですけども、先生のお考えはどうですかね。

(榊原さん)抜け道的に、まぁ抜け道的にってのはどうなのって話があるんだけど、例えば今回新しいルールが決まりました、ならこれを踏まえた上で例えばそういった商品が開発できないかってなると、求めてくるのは返戻率がそれなりに高くしないといけないってなると今度ルールに入ってしまうんですね。

(中原)そうですよね。

(榊原さん)これまでは基本は解約返戻率とかを基本に考えたいんだけども、それだと分かりにくいから一定のルール、算式に基づいてやりますよということになってたんだけど、これを今回厳密にしたんで、なかなかこれをくりぬける商品っていうのは保険会社としても大々的にやりにくいでしょうし非常に難しいだろうなっていう風に思います。

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